語学辞書の紹介
    −新入生のために−

                 磯 部   薫

 英語テキストを予習する時、 indispensable な
ものは、なんと言っても辞書である。戦争をする
時には先ず優秀な武器を持たなければならない。
 以下に述べる辞書は私自身が下調べに際して常
時用いている familiar なものばかりである。参
考のために価格も併記しておく。
 (1)新英和中辞典
 1967年研究社から出版されたこの英和辞書を先
ず諸君に推薦する。机上版(1,900円)と携帯版
(1,500円と1,000円)があるが、けちらずに机上
版をすすめる。洗練された語義、豊富な用例とそ
の訳文、文型の提示などに新味がある。語いは
56,000。数多くの英和辞書中、これが best であ
る。
 (2)新クラウン英語熟語辞典
 熟語辞典としては我が国には残念ながら三省堂
のこの辞書(1,200円)しかない。そしてこれが
誠に reliable である。どんな熟語も必ず記録し
てある。以前、岩波から出ていた斎藤秀三郎の熟
語本位英和中辞典があったが、三省堂の辞書が出
てからは影が薄くなった。
 (3)新クラウン英和辞典
 そもそも三省堂のこの辞書(革1,400円、並
850円)は、高校2年生までを対象として出版さ
れたもので、大学生が携帯するにしては余りにも
 childish である。語いが少なく(35,600語)、新
語も入っていない(この辞書では英字新聞は読め
ぬ)、訳語も特に洗練されているという訳ではな
いが、豊富な用例とともに随所に散見される⇒の
 mark の箇所は、訳語の不足を補う説明文句とし
て類書中光っている。この辞書を使用している諸
君は多いが、⇒の説明を大いに活用して頂きた
い。語いだけの点では、旺文社の Essential 英
和」と三省堂の「 Concise 英和」(革1,700円、
並1,100円があるがどちらも用例が少なく活字
がつみ適ぎて見にくい。
 (4)ニューワールド英和辞典
  講談社から1969年に出版されたこの辞典(デスク版2,300円)は語いも豊富(90,000語)で、新語も多く英字新聞を読む時に最も serviceable な辞典である。宇宙関係の新語も揃っており、例えば lunar module ( LM )「月着陸船」の訳語を与えているのはこの辞書だけである。
  岩波から昨年大変な前宣伝で出版された岩波英和大辞典(3,200円)は語いが多く用例も豊富ではあるが、私自身使ってみてどうもパッとしない。大英和としては、この辞書と研究社のもの(革3,800円、並3,500円)とがある。毎日の予習に絶対必要ではないので一応紹介するに留めておく。
 (5) The Advanced Learner's Dictionary of Current English.
 大学生としては英英辞典も引いて頂きたい。開拓社発行のこの辞書(1,050円)は英英中、最も引き易く親切である。ポケット型としては他に Pocket Oxford Dictionary (POD)(1,000円)がある。PODは読むに堪える文学的なすばらしい辞書だと思うが、余りに内容がつみ過ぎて初めての諸君はとっつきにくい感じを受けると思う。まずALDをすすめたい。
 (6) Webster’s New World Dictionary of the American Language.
 ALD や POD が英国の辞書であるのに対して、上記の辞典(2,900円)は最新(1970年)の米国のものである。初版もよかったが、この2版も非常によい。私自身好きな辞書である。新語も豊富で説明が詳しく親切である。 POD 、 COD 等の Oxford 系のとっつき難い辞書に比して、アメリカの辞書は一般に読み易く friendly な感じがする。
 (7) The American Heritage Dictionary of the English Language.
 この辞書は1969年米国で出版された。米国最小の州 Rhode Island の Brown University で編集したもの。語の usage の説明に新味がある。この辞書はThe Random House Dictionary of the English Languag(College Edition)とともに、私の愛用する辞書である。
 (8)固有名詞英語発音辞典テキスト、特に英字新聞を読んでいる時に、


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