proper name が頻出してその読み方に困ってい
る時に助けてくれる、まさに暗夜の光の感のある
のがこの辞書(2,500円)である。三省堂から昨
年出版される迄は Jones の English Pronouncing
Dictionary で調べるしか手が無かったか
ら英語教師にとっては誠に有難い辞書である。
 以上8種の辞書を諸君に推薦する。これだけの
辞書を揃えて、やる気を持てば完全無敵である。
 最後に繰り返して言う。辞書は諸君の英語学習
の better half である。諸君の英語力は辞書のい
かんによって上りも下りもする。
               (人文学部講師)

 薬学教育の基礎として有機化学は重要な科目の
一つであり、いかに重要であるかという事に就い
て記すのは、この記事内容の主旨からはずれるの
で略すが、多くの医薬品が有機化合物である事に
よっても、その一端が伺われる。
 今日、自然科学は急速に進歩しているが、有機
化学の各分野でも例外でなく、近年学術雑誌に発
表される研究論文の数や種類、また毎月発行され
る単行本の急増をみれば自明の如く、ここ十数年
来日進月歩で急速に膨脹発展している。しかし講
義時間には限度があり、有機化学全分野にわたっ
て講義する事は至難の技である。従って有機化学
という広大な知識を習得する為には、講義で習う
基礎的レベルを十分理解し、それを底流として有
機化学を勉強する事である。凡そ大学の講義では
講義中にその内容を完全に理解する事は困難な場
合が多い。その為にも良い参考書を読む事が必要
である。多くの良い参考書があるが、その一部を
紹介する。勿論これらの参考書は図書館に完備し
ているが、出来れば一冊位購入して精読する事を
薦める。
 1)L.F.Fieser,M.Fieser:Textbook of
   Organic Chemistry.(丸善)

 やや古くなった感がしないでもないが、定評ある書で、理解し易く平易に書かれている。また各章毎に要約および、良く考えた問題があり基礎を習得するのにすぐれた標準的参考書。
 2)L.F.Fieser,M.Fieser : Advanced Organic Chemistry.(丸善)。
 後藤俊夫、柿沢寛、湊宏訳:フィザー最新有機化学(全3巻)、(丸善)。基本的な構成は 1)と殆んど同じであるが、 1)より更に新しい事実を加え詳細に記載されている。
 3) R.Q.Brewster,W.E.McEwen:Organic Chemistry(Prentice−Hall Asian Edition).中西香爾訳:ブルースター有機化学(上・下)、(東京化学同人)。従来の伝統的な分類によってまとめられているが、比較的新しい反応や理論も若干加えて、反応と理論のバランスがよくとれている。
 4)大木道則訳:ロバーツ有機化学(上・下)、(東京化学同人)。
 5)中西香爾・黒野昌庸・中平靖弘訳:モリソン・ボイド有機化学(上・中・下(近刊))(東京化学同人)。4)5)は最近アメリカで最も良く使われているといわれる書だけあって新しい時代に適合した参考書である。最近有機化合物の構造解析にスペクトルが重要な手段である事は論をまたない。そういう意味でこれらの書は、比較的早いところでスペクトルを簡単に解説し、代表的化合物群について、化学的性質と分光学的性質を記載し、化学反応と併行してスペクトルが構造解析にどの様に利用されるかが解説されている。
 6)湯川泰秀他訳:クラム有機化学( I ・ II )(広川)。5)までの参考書は大体従来の分類に従って記述されているが、本書の特徴は主として反応の型で分類し解説している。従って有機化学のアウトラインを習われた方にとって知識を整理する為に必読の書である。
 次に有機化学の理論を記した参考書を列記する。久保田尚志訳:P.Sykes 有機反応機構(上・下)(東京化学同人)。井本稔:有機電子論解説(上・下)(東京化学同人)。小方芳郎他訳:グールド有機化学( I ・ II )(広川)。現代の有機化学(東京化学同人)。講座有機反応機構(東京化学同人)。などがあるが、Sykes 有機反応機構、有機電子論解説が平易で初学者向に書かれている。
               (薬学部教授)


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