築であった。床は板張りで、歩けば、板のしなる
音がしたものである。ここでは、文字通り受験勉
強をした。海岸を散歩しながら、岬に没する夕日
をみて帰るのが楽しみであった。
 大学図書館。外壁が蔦で覆われていた。ワン・
ルームの巨大な閲覧室に、学部時代、よく通っ
た。ここでも、専ら自分の本を読んだ。毎日、正
確に同じ場所に坐って、開館から閉館の時まで読
書している多くの学生がいた。大体、国家試験の
準備をしている学生であった。どこの大学にも、
図書館の主のような人物がいるものである。弁当
持ちで閲覧室に入り、建物から一歩も出ないとい
う豪傑もいた。私には、かかる経験はない。図書
館の地下に喫煙室があった。そこで、煙草をのむ
女子学生をみて驚いたものである。田舎者という
べきか。ただ、女性の喫煙風景は珍しい時代であ
った。
 さて、大学院時代、指導教授の研究室で研究
(勉強)させてもらったので、いわば勉強部屋と
して図書館を利用することから、ようやく卒業し
た。院生になってはじめて、図書館の書庫に出人
りすることを許された。ここに至って、遅まきな
がら、図書館の蔵書を研究のための資料として主
体的に利用するようになった。索引カードの有難
さが分ったのも、この頃である。資料収集のため
国立国会図書館にもときどき行った。
 昭和44年4月、わが福岡大学に一介の専任講師
として赴任した(正確には、赴任させてもらっ
た)。当時、大学図書館は、今の教務部の建物で
あった。そして、巨大な戦艦に似た建物の一部に
ある現在の大学図書館。研究室と図書館とが直結
している。研究の場と研究資料とが、建物の上下
において直結しているのである。さらに、この建
物が大学構内の中心にある。これらは、学問のあ
り方を示しているように思える。
(法学部助教授)
    
       (昭和51年9月〜昭和52年1月)
受贈図書
 九州電力総合研究所より「分析機器」ほか22点の理工学関係雑誌
 貝島病院より「癌の発生」ほか和書41点、洋書14点、雑誌15点
 人文学部山室三良教授より Schweitzer,A.著「An Anthology」(A.&C.Black)ほか洋書70点、洋雑誌5点ならびに熊沢蕃山著「大学或問 二巻」ほか和漢書175点
 人文学部大塚幸男教授より同教授著「閑適抄」(第三書房)
 人文学部津田剛教授より同教授著「認識と実存」(佐野書房)
 人文学部近澤敬一教授より日本犯罪社会学会編「犯罪社会学研究」(立花書房)
 法学部池田直視教授より同教授著「解雇の法的問題」(ミネルヴァ書房)
 法学部片岡直講師より荒木誠之著「現代社会福祉の課題」(法律文化社)
 故工学部蓮尾誌蔵教授ご遺族より大橋喜興司著「上水道」(理工図書)ほか27点
 工学部吉田信夫教授より日本水道協会編「日本水道史」(日本水道協会)全5冊ほか1点

 医学部樋口謙太郎教授より同教授著「PCB poisoning and pollution」(Kodansha)
 医学部荒川規矩男教授より同教授編「循環器疾患ガイダンス」(診断と治療社)
図書委員会
 昭和51年12月20日 1.貸出規則について
               2.52年度図書費要望額に
               ついて
              3.発注状況報告
実地視察
 昭和51年10月20日、私大助成金による購入図書に関し文部省の監査をうけた。
 昭和51年12月6日、文部省から文学視学委員による人文学部の実地視察があり、これにかかる図書の調査をうけた。
職員異動
 昭和51年10月1日 桜井福恵(医学部分館)採用
 暗和51年11月30日 河野澄子(庶務係)退職
最近受入れ、バックナンバー
1.景印四庫全書珍本 第3集〜第5集(1200冊)
2.四部叢刊(85冊)
3.近代中国史料叢刊 第1輯〜第14輯(171冊)
4.国勢調査報告 大正9年〜昭和14年
5.正倉院文書紙焼(100冊)
6.体力科学1(昭25/26)−22(昭48)
7.Patrologiae cursus completus,series Latina et
 Graeco−Latina.(補充分)67冊
8.ИСТОРИЯ ФАЪРИК И 3АВОДОВ СССР.(ソ連工場史)35mmフィルム(44リール)


福岡大学図書館報 No.14 1977年1月30日発行
編集発行・福岡大学図書館(福岡市西区七隈11, TEL092−871−6631)



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