から昼間は何の変哲もないものですが、タベの陽の光を受けると、それはいっとき、金色と化するのでした、そして次第にまた元の青に戻り、それがまた深い色に変っていきます、外へ出るとまわりの店には電燈がともり、通りの敷石がにぶく光っています−このシュテッフェルの近くに本屋が幾軒かありました、新本屋も古本屋もです、私がこの本を見つけたのもその一つで、確かそれはヴァイブルクガッセにありました、あるタべ、早い時刻にこの通りを通ってこの店を見つけてひよっこり中へ入って、中は思ったより大きな部屋で薄暗い電燈が幾つか灯っていましたが、奥の右の棚の隅にこの本をみつけました、これです、ごらん下さい、
  Franz von Bayros:Das galante Werk,
  Gala Verlag,1967
別に古い本ではありません、1967年の出版でしょう、たかくもありません、この値段ですから−ただその絵がいいんだなあ−どうです、これなど−薄暗い部屋がある、女が居る、だから男が
いる、浮世絵のそれのように一部はデフオルマチオンされている、だけれども浮世絵と全く違った感じを受けるでしょう−極彩色では駄目なんですね、これは銅版画ですからね、またビアズレーのそれともちがうでしょう−これなんかもどうです、鍵穴から部屋の中を覗いてみる、中は薄暗く、暖炉の炎だけが明るく、薪を投げ入れるとそれが一時ぱっと燃え上がる、女は部屋の真中に立っている、肢体は炎に照らされてほてっている−というところでしょうか、こういう所をみておかないと、ホーフマンスタールなどはわからないものですから−だから勉強するということはつらいことです、でもいい絵でしょう−この女も細面ですね、眼が鋭いようです、銀髪で、本当は若いくせに一寸年増に見えるといった感じですね、これによく似た顔のひとを実は或る、古い額縁屋で見かけましてね、その女は一どうも時間がないようです、残念ですがこの話はまたのことに致しましょう。
(人文学部 教授)


     (昭和53年7月〜昭和53年9月)
受贈図書
 玉川大学学長小原哲郎氏より「小原国芳全集」(全48巻)ほか同大学出版部発行の図書282冊
 前学長故河原由郎教授のご遺族より王 雲五編「四部叢刊初編縮本1〜440」、「四部叢刊續編1〜600」(台湾商務印書館)ほか漢籍228冊、和書269冊、洋書4冊および和雑誌3点
 前工学部長故清水 浩教授のご遺族より同教授著「自動制御の基礎と演習」(生産性九州地方本部)ほか和書16冊、洋書1冊、和雑誌58点および洋雑誌2点
図書委員会
53年9月11日
 1.医学部分館利用規程の改正に
          ついて
         2.医学部特別研究生の館外貸出
          に関する取扱いについて
         3.医学部および薬学部卒業生の
          館外貸出に関する取扱いの改正
          について
         4.長期貸出図書の返本状況

         5.8月末発注状況
         6.その他
職員異動
 53年10月1日配属 米倉裕美子(工学部分室)
 53年9月30日退職 松崎 敏子(庶務係)
会 議
 私立大学図啓館協会総大会・研究会(於 京都「京都会館」)
  53年7月27日〜7月29日 笹渕館長、杉本課長出席
研 修
 司書講習会(於 別府大)
  53年7月15日〜9月10日 窪田・谷口参加
 大学図書館司書主務者研修会(於 東京「私学会館」)
  53年8月23日〜8月26日 淀川・山本参加
 医学図書館員研究集会(於 京都大学)
  53年8月23日〜8月25日 井手参加
 図書館司書教育実習生受入れ(本学図書館)
  53年7月24日〜8月5日 福岡女子短大生10名
                   佐賀龍谷短大生1名



福岡大学図書館報 No.20 1978年10月31日発行
編集発行・福岡大学図書館(福岡市西区七隈11, TEL092−871−6631)


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