福岡大学図書館ヨーロッパ法コレクション
法学の源流をたずねて-すべての法はローマ法に通ず-
  トップページ資料と解説年表出版地・出版年ギャラリー参考文献
第1部 ヨーロッパ法文化の基礎としてのローマ法・カトリック教会法  
 
No.1
『ユースティーニアーヌス勅法類集』写本(14世紀ごろ)断簡(ナッタ『助言集』の表紙)


Natta, Marcus Antonius -- Consiliorum sive responsorum ... D. Marci Ant. Nattae ... quotidianas materias complectentium, in causarum foro versantibus advocatis quam utilissimorum, tomus primus[-secundus]. ...
Venetiis : Ad signum Concordiae, 1584.
2 v. in 1([16], 176, [20], 185 leaves) ; 33 cm.(fol.)
所蔵情報(OPAC)別ウィンドウで開きます
 
 
第1部目次へ
次へ
ナッタ『助言集』標題紙
(ナッタ『助言集』標題紙)

画像をクリックすると拡大表示します
   『ユースティーニアーヌス勅法類集』とは、東ローマ帝国皇帝ユースティーニアーヌス1世(在位527年-565年)が、ローマ帝国歴代皇帝の勅法を集大成させて、534年に公布したものである。
  グーテンベルクによる金属活字印刷が始まる前にあっては、書物は、羊皮紙に手書きされて写本として伝えられた。福岡大学図書館には、『ユースティーニアーヌス勅法類集』第1巻第12章第6法文第4款から第1巻第14章第5法文第1款までの、注釈を施した写本の断簡が所蔵されている。書体からして、14世紀ごろの写本と推定される。この写本は、その後、ナッタ『助言集』(ヴェネツィア1584年刊)の装丁カヴァーとして転用されている。
 写本の中心部分にあるのが、『ユースティーニアーヌス勅法類集』の原文、その周囲を12世紀以来の注釈がふちどり、さらに、その外側に注釈に対する注釈が施されている。行間や欄外には、細かな書込が見られる。写本の伝承形態を示す史料である。
  参考までに、近代からのパウル=クリュガーによる1877年版の該当箇所を添えておく。
ナッタ『助言集』表紙 パウル=クリュガーによる1877年版の該当箇所 パウル=クリュガーによる1877年版の該当箇所
(ナッタ『助言集』表紙と、パウル=クリュガーによる1877年版の該当箇所)
ナッタ『助言集』裏表紙 パウル=クリュガーによる1877年版の該当箇所 パウル=クリュガーによる1877年版の該当箇所


Copyright(C) 2006 Fukuoka University Library. All Rights Reserved.