38. 温泉遊草 (オンセンユウソウ) (刊)大本二巻一冊 釈元政 [著] 寛文八年(1668)十二月序 京都 村上勘兵衛
寛文五年・同七年と二度にわたり、京都深草に住む作者が、有馬温泉に湯治に出かけた折の紀行。再遊には和歌が含まれる。江戸時代、「温泉」を冠した作品はいくつか残るが、効能などを記したものが多く、本書のような文学的作品は案外少ない。そのためか、何度も版を重ねており、この本も明治に入って刷られたものである。