39.ウィリアム・モリス 『世界のはての泉』
1896年/ハマスミス刊/Flower(2)大型4折判(290×212mm)チョーサー活字ボーダー16a・16・17a・17・18a・18・19a・19番紙刷り(350部):5ギニー [ヴェラム刷り(8部):20ギニー]
Morris, William -- The Well at the World's End. 496 pp. Hammersmith : Kelmscott Press, 1896.
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『世界のはての泉』 この世の果てにあるという神秘の泉を求めて冒険の旅に出た若き王子ラルフの散文ロマンス。謎の貴婦人との命をかけた恋、美少女アーシュラとの出会いと別れ、太陽の騎士との死闘。永遠の生命と真実の愛を探求する長い旅と故郷への帰還を描く、モリス・ファンタジーの最高傑作とも称すべき作品である。1892年12月印刷開始。ケルムスコット ・プレス版の本文は、同時進行で行われていたチジック・プレス印刷のロングマン社版をもとに刷られた。コッカレルによると『世界のはての泉』は完成に他のどの作品よりも時間がかかったということだが、発売は1896年6月だった。ケルムスコット版の最終シートの印刷に手間取った為だが、2台の印刷機が『チョーサー』(No.40)に、残りの1台は『地上楽園』(No.41)の印刷にかかりきりで、それが空くのを待っていなければならなかったからである。モリスは挿絵をギャスキン (Arthur J. Gaskin) に依頼したが、作品に満足できず、ウェッブにも相談のうえギャスキンをキャンセルしてバーン=ジョーンズに描いてもらった。例によって彫ったのはフーパーである。縁飾り8点と2欄組本文の間の装飾6種はこの本で初めて使用された。縁飾り2点を除いて残りの装飾は『不思議な島々のみずうみ』(No.45)で再度使用された。W・モリス著 川端康雄、兼松誠一訳『世界のはての泉』(上下巻)(晶文社,2000)の邦訳がある。(前田雅晴)