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25(A).鳥獣略画式【ちょうじゅうりゃくがしき】(外)

(刊)大本一巻一冊
寛政九年(1797)八月刊
(江戸)恵斎【けいさい】筆
江戸 須原屋市兵衛【すはらや・いちべえ】板
[江戸]春風堂野代柳湖【しゅんぷうどう・のしろ・りゅうこ】[刻]
彩色版

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25(B).鳥獣略画式【ちょうじゅうりゃくがしき】(内)

(刊)大本一巻一冊
刊年未詳
[江戸]恵斎【けいさい】先生筆
江戸 須原屋茂兵衛【すはらや・もべえ】板
江戸 山城屋佐兵衛【やましろや・さへえ】板
江戸 岡田屋嘉七【おかだや・かしち】板
江戸 和泉屋吉兵衛【いずみや・きちべえ】板
江戸 須原屋伊八【すはらや・いはち】板
江戸 和泉屋金右衛門【いずみや・きんえもん】板
京都 勝村治右衛門【かつむら・じえもん】板
尾張 永楽屋東四郎【えいらくや・とうしろう】板
大坂 秋田屋太右衛門【あきたや・たえもん】板
彩色版
後印本

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    鳥、獣、そして龍や獅子という神獣に至るまで略画で描かれた恵斎の絵本。「菫斎閑人」 (通称・岩松菫十郎。江戸・小日向住の儒者)の序によれば、恵斎は閑な半日に訪れた岩松氏宅で、この略画の全てを 描いたことになる。絵は猫・虎・鼠といった獣(六丁半)からはじまって雉・孔雀等の鳥(九丁半)、バッタ・トンボ等の虫 (一丁半)、蛙・亀等の水中動物(二丁半)、金魚・鰹・蝦等の魚介類(四丁半)、計二四丁半。動き、飛び、泳ぐ姿が、 様々な角度から生き生きと描かれる。
    (A)本は初版。ただし、表見返し(半丁)に蔵版目録(計十一冊)があり、「恵斎画」として 『略画式』『同職人づくし』『禽獣略画式』の順序で計三冊掲載される。冒頭の『略画式』の項には説明書があるのでやや 後印本とわかる。なお、(B)本は刊年不明で、見返しに「恵斎先生 (角書)鳥獣/略画式」と、ベロ藍(ベルリンブルー) で摺られ、幕末から明治初年の刷りであろう。同版だが色版が大きく代えられ、別本かと思う程である。