教員お薦めの本

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経済学部

公開日:2019年3月22日
  • 暗号通貨vs.国家 : ビットコインは終わらない
  • 坂井豊貴著
推薦者名: 森田 薫夫

最近「第三者を介さない人から人への直接的な財・サービスの移転(peer-to-peer、以下P2P)」が注目されています。暗号通貨は銀行などの金融仲介機関を介さない消費者・生産者間の決算サービスと見なされることから、P2Pの一例とされています。そして、ビットコインは暗号通貨の管理主体の一つです。本書はそんな暗号通貨がどのように理解されるのかについて、適切な先行文献を挙げつつ議論しています。今後P2Pは私たちの生活にとってより身近なものになると考えられます。実際に国内外では自動車輸送サービスや宿泊サービスなどに関するP2Pが行なわれています。本書は暗号通貨を事例としたP2Pの入門書としても優れていると思います。
公開日:2019年3月13日
  • 史記
  • 司馬遷著 ; 小竹文夫, 小竹武夫訳
  • 080/C44-1/12-2-1
推薦者名: 米田 清

 司馬遼太郎という作家を知っていますか?その作品が好きな人には史記はおもしろいはずです。「司馬遼太郎」の意味は「司馬遷には遠く及ばない日本人」なのだそうで。
 高校の世界史には史記が紀元前に書かれたことが出てきます。漢文にも四面楚歌とか鶏鳴狗盗あたりが載っています。史記の前半は本紀、書、表、世家という区分からなり、後半は列伝という区分で個人の伝記集です。私はそれが2冊に分かれた本を持っていたのですけど、前半をなくしてしまい、今は後半の列伝編しかありません。列伝の方が前半よりおもしろいので、なくさないように気をつけたからです。
 列伝の最後が太史公自序で、司馬遷の自伝です。史記を著すに至った、やむにやまれぬ心情と、全体構成の説明があります。まずそこを読んで、おもしろそうなのはどこか、あたりをつけてください。そして拾い読みします。細かくまとまっているので、部分ごとに独立して読めます。
 たとえばベンチャー起業論の活動をしている人なら、貨殖列伝なんかどうでしょう。富豪が何のために、どんな手段で財をなし、どう生きたか。あるいは、経済政策やその思想に興味があれば平準書とか。地図と年表を見ながら読むと、わかりやすいです。
 列伝を読むと「いろいろな人生があり、選ぶのは勝手次第だ」という気分になれます。私は高校生のとき老子韓非子列伝を読んで、めんどうな人間関係をどうかしてやりすごしたい、と思いました。そのために考えた方策が人生設計になりました。
 史記には日本語訳がいくつかあります。小竹(おだけ)兄弟の訳は漢文の雰囲気を保っています。

公開日:2019年2月25日
推薦者名:山崎 好裕

マルサスは、人口は等比級数的に増加するのに食糧は等差級数的にしか増加しないので、人類の歴史は定期的な戦争や疫病による人口減に見舞われるという『人口論』のテーゼを掲げ、若くしてヨーロッパの思想界に電撃的なデビューを果たした。本書は、その後、親友でライバルのリカードウとともに古典派経済学の体系を作り上げたマルサスの晩年、油ののりきった時期の著作である。書名の通り、経済学の用語を短い文章を箇条書きにして解説しているのだが、その含蓄は見た目以上に深い。たとえば、マルサスは本書で需要の「範囲」と「強度」を区別しているが、前者は需要量を、後者は需要の原因である限界効用を指していると解釈され、この意味でマルサスは右下がりの需要曲線の発見者である、という理解は、昨年私が学会で発表した新説である。
公開日:2019年2月25日
推薦者名:山崎 好裕

カール・マルクスは20世紀の社会主義革命の源泉となり、旧ソ連、中国、北朝鮮は全てその思想の決定的な影響下で建国された。また、日本では学生運動のなかでその著作がよく読まれた。マルクスの研究者としてはたいへん若い世代である著者は、こうした歴史的背景とは無縁にマルクスの思想の真実に迫ろうとしており、好感が持てるだけでなく、読みやすく平明な紹介がされている。マルクスは人類の歴史を考えるとき、資本主義などの歴史の「形態」と、背後にある自然や人間の生活という歴史の「素材」を明瞭に区別していた。これまでマルクスが「形態」に重点を置いたとされてきたのは間違いで、マルクスは徹底して「素材」の思想家であったという指摘は新鮮である。著者はそこからエコロジーやジェンダーという現代的な問題への示唆を引き出している。
公開日:2019年2月25日
推薦者名:山崎 好裕

経済学部に入学してから、経済学がかなり高度な数学を使用することに驚いた人も多いだろう。経済学は近代以降理論物理学をお手本にして発達してきた。本書で取り上げている現代マクロ経済学は、微分を使って物体の運動やエネルギーの保存を分析する解析力学に対応するように作られている。それに確率的な変動を加えているところが物理学との違いである。確率と言えば、幾何ブラウン運動を使って金融派生商品の一つであるオプションの価格を求めるブラック=ショールズ式は、経済数学の難しさの象徴としてよく取り上げられ、本書でも扱われている。そうした経済数学の初学者には本書は勧められない。著者は理系出身のライターであり、経済学については素人であるからである。
公開日:2018年3月9日
推薦者名:山崎 好裕

ちょうど200年前に出版された本書が今また注目を集めている。第7章では、国際貿易が双方の国に必ず利益をもたらすという比較生産費説が説明されていると言われ続けてきた。しかし、アンドレア・マネスキが、そこに現れる数値例は通常の解釈のように財1単位の労働投入を示すのではなく、実際の貿易量を労働量で表したものであると見られることを確認したのである。マネスキはこれをスラッファ=ラフィン解釈と呼んだが、日本でも行沢健三が40年前に同じ理解をしていた。また、数値例について通常の解釈をした場合でも、交易条件が決まらず、リカード・リンボーと呼ばれる幅を持ってしまう。私の友人である塩沢由典は長年の研究を経て、中間財貿易と技術選択がある一般的な条件の下で、財の数が国の数を上回る限り、交易条件が一義に決まることをついに証明したのであった。
公開日:2018年3月9日
推薦者名:山崎 好裕

アメリカで出版されるや異例のベストセラーとなった本書は、豊かさの量的な拡大を良しとする考え方に喝を入れた。社会は正義に貫かれていなければならず、その正義は最も恵まれていない人の境遇を最大限に高めることを本質とする。しかし、現代リベラリズムの背骨を形成するロールズの理論は左右両方からの批判を受けている。ロバート・ノージックらのリバタリアニズムは個人の自由へのいかなる規範による干渉も排除すべきとした。白熱教室で有名なマイケル・サンデルらのコミュニタリアニズムは規範が共同体ごとに異なると考えているのである。
公開日:2018年3月9日
推薦者名:山崎 好裕

著者は次のように語る。現在日本は経済のグローバル化に邁進している。安倍政権の推進するTPPもまたこの延長線上にある。しかし、グローバリゼーションのなかで企業の利益と国民の利益が背反する。国際競争力のための賃金切下げがデフレスパイラルを産み、日本の国力を弱体化させているのだと。経済学者である私の感想は、著者が経済学をよく理解できていないというものだが、同時に本書が強い説得力を持ってしまうのも事実だと思う。若い学生の皆さんには、是非自ら読んで正しい判断をしてほしい。
公開日:2018年3月9日
推薦者名:森田 薫夫

最近、経済政策に関する報道で「証拠に基づく政策立案」(Evidence Based Policy Making, EBPM)という言葉をしばしば見かけるように感じます。例えば教育分野では、児童の成績向上に効果が有るという証拠に基づいて、1学級あたりの児童数を少なくする政策を検討すべきという課題があります。ここで重要なのは「児童の成績が向上した要因が小規模なクラス編成であることをいかに正確に検証できるか」です。このように、ある政策手段とその効果の関係を検証することは、教育分野だけでなく、医療、政治、金融、または財政分野においても重要です。本書ではその検証方法について様々な事例を交えつつ分かりやすく述べられています。具体的な検証方法についてはペンと紙を隣に置きつつ読むと良いですが、事例については比較的気軽に読み進めることができます。収録されている事例の中には北九州市での実践もあり、身近に感じるものも含まれているでしょう。
公開日:2018年3月9日
推薦者名:森田 薫夫

本書はミクロ経済学の重要なトピックスを端的に説明している入門書です。ミクロ経済学の学習経験の有無にかからわず読むことをお勧めします。既にミクロ経済学の授業は受けた人は、本書を読んで新学期の講義に臨むことで、講義内容をより深く理解できると思います。特にミクロ経済学の授業を終えたばかりの1回生は是非手に取ってみてください。また、これからミクロ経済学を勉強する人にとっても予習の機会となり有益です。初見の内容についても、例を交えた説明が本文中では適宜なされていますので、すらすらと読み進めることができるでしょう。
公開日:2017年4月11日
推薦者名:西村 道也

本書は、従来の世界史とは異なる「グローバル・ヒストリー」と総称される歴史学の新しい潮流についての入門書である。この新しい潮流に分類される研究テーマを、本書は便宜的に「ヨーロッパとアジア」「環境」「移動と交易」「地域と世界システム」の4つに分けて紹介する。これらの研究テーマは過去を扱うが、現在起こっている出来事も反映している。例えば、「ヨーロッパとアジア」という研究テーマは、20世紀後半から現在まで続くアジアの経済的な台頭という現実の影響を大きく受けている。その影響は、「進んだヨーロッパと遅れたアジア」のような従来のヨーロッパ中心主義的な世界観を大幅に見直す動きにつながっている。本書は、過去と現在だけでなく、我々が将来持ちうる観点を展望する際に有用だろう。
公開日:2017年2月16日
  • 21世紀の資本
  • トマ・ピケティ著 山形浩生, 守岡桜, 森本正史訳
  • 331.85/P64/1
推薦者名:山崎 好裕
 
 2013年にフランス語の原著が出され、翌年それが各国語に翻訳されると異例の世界的ベストセラーになった本ですので、皆さんも書名を聞いたことがあるかもしれません。日本でも経済学とは関係のない、実に幅広い世代の人々が本書を手に取るのを見て、私も驚いたことを記憶しています。ピケティは、21世紀に入って富の不平等が世界的に急激に拡大していることを、たった1本の不等式と15年に渡るビックデータの収集・分析に基づき、解き明かしていきます。私が2015年9月20日の『経済セミナー』増刊号で指摘した通り、従来の経済学は不平等の問題を扱うのがとても苦手だったのです。
公開日:2017年2月16日
推薦者名:山崎 好裕

 戦後フランスの若者は政治的でした。彼らは実存主義の名の下に政治活動に自らを投げ出していきます。一方、人類学や児童心理学に端を発する構造主義の思想も浸透していきました。しかし、こうした政治の季節は1968年の「五月革命」をピークに終わりを迎えます。「1968年世代」は、政治とは別なかたちで権威に抵抗するポストモダンの思想を展開していくのです。一世を風靡した彼らの思想は「ソーカル事件」を機に急激に退潮して現在に至ります。デリダやフーコー、ドゥールーズが学生時代のヒーローだった私にとって、本書の愛情あふれる筆致は心休まるものでした。
公開日:2017年2月16日
推薦者名:山崎 好裕

 大病から生還した老経済学徒が彼の岩波新書3部作の最後のテーマに選んだのは、アメリカの経済学者ガルブレイスでした。ジャーナリスト出身のガルブレイスは、その文才を生かして、従来の経済学で扱えないアメリカ資本主義の問題点を解剖し、多くの一般読者の支持を集めました。自由競争と観念されている現実の市場は、実は大企業によって組織化されている。「消費者主権」は名ばかりで、消費者の行動は実は大企業の広告に依存している。読後に、著者とガルブレイスの生涯が重なる一書です。
公開日:2017年2月16日
推薦者名:赤羽根 靖雅

■この本を読み込んで、書かれていることを実践すると以下の5つの能力が向上します
●思考力up
・考えをまとめる力がつきます
●情報伝達力up(プレゼン力up)
・自分の考えや情報を他人に伝える能力が上がります
・つまり、プレゼン能力が上がります
●気配り力up
・良い情報発信のために相手の立場を考えます
・だから、相手に対して気遣う大切さを実感できます
●文章作成力up(論理力up)
・箇条書きはアイデア出しや文章の構成を考えるときに使えるテクニックです
・だから、文章を要領よく書けるようになります
・文章をうまく書ければ、論理力も上がるはずです
●理解力up(読解力up)
・情報発信の定型スタイルを学べます
・定型スタイルを分かってしまえば、他人の発信スタイルを簡単に理解できます
・だから、相手の考えを理解する力が上がります
・当然、文章読解力も上がります
■この本の効能は、次の2点にまとめられます。是非読んでください
●大学で学んでいく上での基礎の基礎が習得できます
●社会生活を送る上での基礎の基礎が習得できます

公開日:2016年4月11日
推薦者名:西村 道也

現代社会を楽観的に考えるのか、それとも悲観的に考えるのか。この問いに答えを出すことは簡単なようで難しい。現代社会の原点のひとつである産業革命についても、人々はこの問いをめぐる議論を続けてきた。本書では、産業革命に関して提示されたさまざまな議論がコンパクトにまとめられている。これまでとこれからの世界を皆さんが理解しようとするうえで、大きなヒントを与えてくれるだろう。
公開日:2016年3月25日
  • 夏目漱石作
  • 080/I95-2/3-10-8

推薦者名:井手 豊也

人の生き方についてこのような人生も有りだなと思わせる作品です。 

公開日:2016年3月25日

推薦者名:井手 豊也

99%を占める日本の中小企業の生き残りをかけての奮闘が面白くかつ感動的に描かれている。

公開日:2016年3月14日
推薦者名:山崎 好裕

 現在、日本で実施されている量的・質的金融緩和もマイナス金利も、ケインズのこの本がなかったら実施されていなかったことでしょう。人々が将来を心配してお金を貯めこむことによって、モノが売れなくなり不景気になることを説明したこの本は、経済学に革命をもたらしました。金融偏重の現代にこそケインズの警告は大きな意味を持っています。間宮陽介訳(岩波文庫)はちょっと古色蒼然としていますし、訳にも若干問題が。山川浩生訳(講談社学術文庫)は少し軽すぎる。やはり、塩野谷訳で読まれることをお薦めします。

公開日:2016年3月14日
  • 人口の原理
  • ロバ-ト・マルサス著 ; 高野岩三郎,大内兵衛訳
  • 080/I95-2/1-107-1
推薦者名:山崎 好裕

 人口は加速度的に増加するが、食糧は比例的にしか増加しないため、貧困や戦争、疫病などの人類史の暗い側面が生じる。この有名な人口法則の命題は、古典的な経済学の礎となりましたし、ダーウィンが進化論を提唱するきっかけともなりました。マルサス生誕250年にあたる今年、当時の理性信仰の楽観主義に冷水を浴びせ、人類史の現実に目を開かせた若きマルサスの思想に、現代的な視点から思いを馳せてみませんか。
公開日:2015年5月28日
推薦者名:瀬戸林 政孝

近年、日中間の関係が悪化しているのは言うまでもない。国家間関係は移ろいやすく、安定させるのは難しいのかもしれない。本書は日中間の交流史に関するアメリカ人、日本人、在米の中国系研究者による共同研究の成果である。日中関係の理解の一助となるであろう。
公開日:2015年5月28日
推薦者名:瀬戸林 政孝

発展し続ける産業はなく、当然のことながら衰退してしまう産業もある。本書は陶磁器業を中心とする地場産業を通じて、産業の発展と衰退の要因を明らかにしている。
公開日:2015年4月3日
 推薦者名:瀬戸林 政孝

人々の活動は自然に大きな影響を与えてきた。本書は、自然環境のうち森林を取り上げた環境史の素描である。本書の視点の面白さは、時代や地域によって森林破壊に対する対応やその対応の速度が大きく異なるという点にある。こうした視点から環境について考えてみるのも面白いであろう。
公開日:2015年4月3日
 推薦者名:瀬戸林 政孝

近年、アジア経済の成長と共にマーケットでは商品の模倣等の問題が生じている。本書はこうした模倣という視点から読むと面白いかもしれない。模倣を悪いものと捉えるのではなく、模倣が持つマーケットにおける本当の意味を教えてくれる。
公開日:2015年4月3日
  • 中国
  • 南亮進, 牧野文夫編著
  • 330.59/MI37/1
推薦者名:瀬戸林 政孝

本書は近年成長著しい中国の経済統計を幅広く網羅した統計集である。本書を通じて、20世紀初頭以降の中国の各種経済統計データから近代中国の発展の軌跡をたどることができるだけでなく、現代中国の発展要因を長期統計から把握することが可能である。
公開日:2014年7月1日
推薦者名:瀬戸林 政孝

近年、「反日」という言葉を耳にする機会が多くなった。「反日」が起こると、同時代に生きる我々は「反日」が起こったその要因を容易に理解することができる。しかし、「反日」をひきおこし、容易に終息させないメカニズムがどこに由来するのかを理解することは難しい。本書は、この点について指摘している。
公開日:2014年6月23日

推薦者名:井手 豊也

この本は、World Business Satellite のスミスの本棚で紹介された本で、紹介者の将棋棋士佐藤康光さんによると「日本史、特に戦国時代の「敗者」にスポットを当て、敗者の条件について様々なパターンに分類し、論じています。
・・・・・敗者に共通するメンタリティー・行動パターンを分析すると「逆に、勝つにはどうしたらいいか・・」自然と浮き彫りになってきます。」と述べています。私自身も読んでみて、勝つにはどうしたらいいか迄はいきませんけど、大変興味深い本でした。

公開日:2014年5月30日
推薦者名:瀬戸林 政孝

資本主義の発展過程は地域によって大きく異なる。それは、近年の中国経済の発展過程からも明らかであろう。本書は、中国の資本主義と先進国の資本主義の同じ点、異なる点について市場秩序のあり方及び政府の役割に注目しながら提示している。
公開日:2014年5月30日
推薦者名:瀬戸林 政孝

経済成長とともに中国は「世界の工場」と呼ばれるようになった。本書は、そのように呼ばれるようになった工業の成長について解明している。一方で、こうした成長とともに発生した多くの問題点を指摘し、中国の未来について展望している。
公開日:2014年5月30日
推薦者名:瀬戸林 政孝

近年、中国経済の発展が注目されているが、それ以前より、世界には華僑と呼ばれる中国人によって広域の商人ネットワークが形成されていた。本書は華僑商人によって形成されたネットワークを「中華網」と呼び、中国国内経済の分析からは見えてこないもう一つの中国人のダイナミズムを提示する。
公開日:2014年5月30日
推薦者名:瀬戸林 政孝

昨今、日本の都市部においてアジアの人々、特に中国人を見かけることが多くなり、それが当たり前の風景にすらなっている。こうした状況に対し、我々日本人はどのように接していけばいいのであろうか。本書は世界の各地域に形成された華人社会の実態を記している。日本に限定されているわけではないが、中国人が作り出す社会と現地社会との関係を考える上で非常に面白い視点を提供してくれるであろう。
公開日:2013年6月19日
推薦者名:瀬戸林 政孝

近年、中国経済の成長が著しい。しかしながら、中国市場経済の発展パターンは特徴的である。この要因は近代以前にあると考えられる。本書は、近代以前の中国に形成された中国市場経済の特徴について市場およびそれを支える秩序を中心に検討している。
公開日:2013年6月19日
推薦者名:瀬戸林 政孝

近年、近代中国経済史研究者の間でもささやかれていることであるが、現代(21世紀初頭)中国で起こっている経済事象と20世紀初頭の中国で起こっていた経済事象の間には多くの共通点が見られる。本書で取りあげられている在華日系企業もその一つとして位置付けられるであろう。在華日系企業の活動実態を解明し、近代日本・中国経済に与えた影響とともに中国社会に与えた影響を明らかにするという本書の課題は、今日的な経済問題を考える上でも重要な視点となろう。
公開日:2013年5月31日
推薦者名:瀬戸林 政孝

近年、人口の変化が大きな社会問題となるにつれ、人口問題を考えるための視点が求められるようになっている。本書は人口という問題に対し、どのようにアプローチすればいいのかを教えてくれるであろう。
公開日:2013年5月31日
推薦者名:瀬戸林 政孝

本書は、近代中国経済史に関する入門書である。日本の中国史は世界で最も研究水準の高い研究分野の一つであり、本書では20世紀、21世紀を通じて日本に蓄積されてきた大量の中国史に関する文献紹介及び研究史の整理を通じて、近代中国の実像が描かれている。また、近年の中国経済で起こっている出来事の真相を紐解く鍵となる良書であろう。
公開日:2011年4月11日
推薦者名:井手 豊也

自給率が示す数字と国民の食に関する危機感とは。窮乏する農家と農林水産省の果たすべき仕事はどうなっているのか。
公開日:2011年4月11日
推薦者名:井手 豊也

国益を背負う外交の現場とは、いかなるものなのか。世界という視座から見た日本は今、どういう国なのか。著者の四十年余の外交官生活を振り返りながら、衰えゆく日本の国勢を転換させる為の進路を提示する、本となっている。
公開日:2011年4月6日
推薦者名:玉田 桂子

本書は経済学の観点から競争について書かれた書である。「競争」と聞くと「上位の人と下位の人の差が大きくなって大変だ」とか、「競争すること自体が好きではない」と思うかもしれない。しかし、競争がなくなってしまったらどうなるだろうか。スポーツがつまらないものになってしまうだけではなく、企業間の競争がなくなってしまったら便利な商品や良い商品を開発する意欲がなくなってしまうために生活がとてもつまらないものになってしまうだろう。本書は競争の良い面を平易に解説し、競争との付き合い方を示している。経済学に興味がなくても楽しく読める良書である。
公開日:2011年4月6日
推薦者名:栗田 高光

金融の仕組みや理論について、本質的なところを分かりやすく解説しています。複雑化した現代金融を理解する上でとても役立つ一冊です。
公開日:2011年4月6日
推薦者名:栗田 高光

ケインズとシュンペーターという経済学の巨人について、時代的な背景を踏まえながらその思想や理論を学ぶことが出来ます。大変読みやすく、また、経済学の果たすべき社会的役割を考える上でとても参考になります。
公開日:2010年4月7日
推薦者名:佐藤 伸

本書は,私が高校生の時に読んだ本のうちで,最も印象に残っているもののうちの一冊です.最近になって政府もエコポイントやハイブリッドカーをはじめとする環境に優しい車への補助金や減税といった制度を作り,環境問題に積極的に取り組んでいますが,本書を読めば,1988年当時から既に環境問題が地球のあちこちで深刻な影響を及ぼしていることが分かるでしょう.
公開日:2010年3月23日
推薦者:鍵原 理人

 私達は、何の手柄があってこの豊かな21世紀日本に生を享けることができたのでしょうか。何の努力もしていません。とするならば、この幸運を私有・独占してしまってよいのでしょうか。ひとたび海外に目を転ずると、まだまだ貧困に苦しんでいる人々は大勢います。21世紀日本に生を享けたという幸運・・・、多少なりとも、世の中にお返ししていくのが筋なのかもしれません。本書は、幕末の志士として知られる著者15歳の著作、小著の中に含蓄のある言葉が溢れ返っています。これから身を立てて行く皆さんにこそ読んで貰いたい一冊です。
公開日:2010年3月18日
推薦者名:栗田 高光

近代経済学の根底にある価値観や社会像は何なのか。このような疑問に答える上で、本書は必読の書だと思います。通説にとらわれない議論の展開は知的好奇心を刺激します。経済学の深層に迫る一冊です。
公開日:2010年3月18日
推薦者名:栗田 高光

数学は様々な美しさを秘めた学問ですが、「無限」という概念は現代数学の中で特に光彩を放っていると思います。本書は、無限というキーワードを中心に数学の面白さを雄弁に語ってくれます。経済学を深く学ぶためには数学は必須ですが、本書は数学的思考力を磨く上でとても有用な一冊だと思います。
公開日:2009年4月7日
推薦者名:井手 豊也

世界のこと、知っておいて損はない。総頁数わずか125頁に、サブプライムローン問題に端を発した金融危機後の各国の経済事情がわかりやすく記述されている。
公開日:2009年4月7日
推薦者名:中村 由依

卒業論文の書き方で悩んでいるあなたにお勧めの一冊です。論文は日本語で、というあなたも一度手にとってみてください。
本書は、英語・日本語の両方で、論文に頻繁に使われる表現が紹介されています。
きっと、自分の書きたかったフレーズが見つかるはずです。私も学生時代から愛用しています。
公開日:2009年4月17日
推薦者名:玉田 桂子

社会保障の重要性が改めて問われている中、経済学者が経済学的な考え方に基づいて社会保障がどうあるべきかを平易に解説した画期的な本です。政策提言については経済学者の中でも賛否両論ありますが、経済学的な考え方が受け入れられにくい日本で著者が決死の(?)覚悟で書いています。自分の年金がどうなるのか、医療がどうなっていくのか知りたい人にとっては必読の書です。
公開日:2009年4月17日
推薦者名:玉田 桂子

経済学と聞くと何か難しいもののように感じていないでしょうか。経済学が対象とする分析対象は人間(あるいは企業、政府)の行動です。どういうインセンティブを持たせれば人々の行動を変えられるのかということは経済学の基本的な考え方の一つです。この本を読めば経済学的な考え方が楽に身につけられます。
公開日:2009年4月17日
推薦者名:玉田 桂子

人はなぜダイエットに失敗するのか?こんな身近な疑問も経済学で解決できます。気鋭の経済学者が身近な事柄に対して経済学的な観点から解説しています。自分の行動パターンが分析できるのでとても面白い本です。
公開日:2009年4月17日
推薦者名:玉田 桂子

「格差」について何か話したいのであれば、この本を読んでからにしてください。決してやさしいとはいいませんが、一応研究者向けではなく一般向けの本です。
公開日:2008年12月15日
推薦者名:米田 清

人生に一発逆転なんて稀です。一時は逆転したように見えても "what goes up must come down"。長い目で見ると、日常的に賢い選択を積み重ねるのが幸せになる近道です。この本はその方法をやさしく教えてくれます。これより実用的な意思決定理論の本は見たことがありません。題名の Smart Choices は「あたまいい選び方」くらいの意味で、くだけた言い方です。この本には日本語訳もあります。ただし題名が「分析と決断」と、こちこちになってるところから推して、翻訳も固いかも。この本の英語はやさしいですから、怖がらずに原書で読むことをお勧めします。
公開日:2008年10月10日
推薦者名:鍵原 理人 

 著者は、2006年にノーベル平和賞を受賞した経済学者。氏と言えば、マイクロクレジットの創始者として有名ですが、本書を読めば、それは単なる手段に過ぎないことが分かるはずです。氏の目的は、あくまでもバングラデシュの貧困削減にあります。場所と時代が異なれば、全く別な手法が編み出されていたに違いありません。氏が銀行家ではなく、学者を自認する所以でしょう。
 「奴隷制度」同様に、「貧困」を歴史の遺物にせんとする氏の志。経済学を学ぶ皆さんに是非読んで貰いたい一冊です。
公開日:2008年4月14日
推薦者名:米田 清

ベイズの定理は数理統計学や意思決定理論を勉強すると初めの方に出て来る式で、結果から原因の確率を逆算します。たとえば「ある検査で陽性だった(結果)けど、ほんとに感染してる(原因)確率はいくらか」というような計算です。この本を読むとベイズの定理が直観的にわかるようになります。その結果、統計的な議論を簡単には信じないで、疑うようになるでしょう。特に医療の裏にある経済的な動機が見えて来ます。
公開日:2008年4月10日
推薦者名:栗田 高光

ケインズ経済学は、皆さんが授業で学ぶ「マクロ経済学」においてとても重要な役割を果たしています。本書は少し古い本ですが、ケインズ経済学の考え方やその歴史的背景を学ぶ上で格好の入門書と言えます。本書をじっくり読み込んで、経済学の面白さを実感して下さい。
公開日:2008年4月4日
推薦者名:鍵原 理人
 
 人間は何の為に生きるのか、そして、何の為に働くのか・・・
 モノが溢れ、選択肢が有り余る今こそ、原理原則をしっかりと確立しておかねば、世情に流されるまま・・・ということになりかねません。京セラを27歳で創業した著者の言葉は、これから社会に出て行く皆さんの心に強く響くことでしょう。
公開日:2007年10月12日
推薦者名:米田 清

あなたの人生の目的は、あなたが幸せになることです。さて、どうしたら幸せになれるか。それを科学的に追求してるのが、この本です。著者は経済学者ですけど心理学や生物学の最近の成果にも詳しく、すぐ使える知識や考え方が満載です。私が学生のときにこんな本があったら、迷いが少なく生きられたのになあ。この推薦を書いてる時点では和訳されていないようで、拾い読みもできますから、初めて英語で読む本としてもおすすめです。
公開日:2006年10月24日
推薦者名:鍵原 理人

講演の記録である本書は70頁程度で比較的読み易く,学業に務めるを本分とする皆さんにこそふさわしいでしょう.「いやしくも人間としての自覚のあるものにとって,情熱なしに為し得る全ては無価値である」「人の『個性』はその仕事を通じて発揮される」など,心に刻みたい言葉に出会えるに違いありません.
公開日:2006年10月10日
  • 正義論
  • ジョン・ロ-ルズ著 ; 矢島鈞次監訳
  • 158/R18/2
推薦者名:山崎 好裕

 正義などというと現代では気恥ずかしく感じられるくらい、私たち現代人は共通の正義というものを見失ってはいないでしょうか。ジョン・ロールズはそのことに生涯をかけて取り組んできた研究者です。彼の出した答とは?私たち人類にとっての正義とは、最も恵まれない人の状態を最もよくするように最善を尽くすというものでした。彼がこの答にたどり着く道程には、社会科学の根本的な問題が見え隠れします。現在、訳書は絶版で入手できませんので、興味のある人は図書館から借り出して読みましょう。
公開日:2006年10月10日
推薦者名:山崎 好裕

 神様の存在ような共通の価値を見出せなくなった現代において、人は社会の歯車として日々の生活をニヒルに送ることが多くなっていないでしょうか。そんな社会では多様な価値観がぶつかり合います。そんななか、私たちはどうやって力強く生きていけばよいのでしょう。100年前を生きたヴェーバーは、ギリシャ悲劇の主人公のように運命に翻弄されながらも、自らの判断を高く掲げて勇気をもって生きることを提案します。精神なき専門家が跋扈する時代の描写は、まるで現代のことのようでドッキリさせられるものです。
公開日:2006年10月10日
  • 道徳感情論
  • アダム・スミス著 ; 水田洋訳
  • 上:080/I95-2/1-105-6 下:080/I95-2/1-105-7
推薦者名:山崎 好裕

 人間がいかに利己的であろうとも・・・。この本の書き出しですが、皆さんはこの後にどういう言葉を続けますか?経済学の父として有名なアダム・スミスの出世作であるこの本は、自分のことをいちばん大切だと思う人間が、どうしたら人のことを考えて平和な社会を築くことができるかを語りかけます。人を自分のことのように感じる共感の感情は自分からの距離に反比例して小さくなっていきますが、その範囲は全人類に及ぶはずだ。スミスのメッセージは今も新しいのではないでしょうか。
公開日:2006年10月5日
推薦者名:井手 豊也

ノーベル賞物理学者の自伝/ただ一人の人間が、一生の間によくもこれだけ傑作で、しかもとほうもない事件に出くわし、またこれほどのたくさんの悪気のないいたずらを思いついたノーベル賞物理学者。それでいて非常に暖かく人間味のあるこの本は、実にすばらしい読み物である。
公開日:2006年10月4日
  • 自助論
  • S・スマイルズ著 ; 竹内均訳
  • 159/SM4/6
推薦者名:鍵原 理人

「天は自ら助くる者を助く」
自分で自分を助けない人を一体誰が助けてくれようか.
自分で自分を信じられない人を一体誰が信じてくれるだろうか.
全ての基本は,自分の足で立つこと,「自立」にあります.
この本を読んで是非自分を奮い立たせてください.元気が出ます.