薬学教育ではその細目は、(1)有機化学系薬学(薬化学、薬品製造学、生薬学の一部 etc.)、 (2)生物系薬学(生化学、衛生化学、微生物薬品化学、薬理学、生薬学の一部 etc.)、 (3)物理化学糸薬学(薬品物理化学、薬品分析学、薬剤学 etc.)の3系列に分けることができる。 このうち(1)および(2)の参考書についてはすでに述べた。 (3)の“主として物理的方法に重点をおいた”物理化学系薬学を習得しようと思えば、 まず第一に1ないし2冊の適当な物理化学の参考書または教科書を選びその内容を完全に理解することである。 第二にはそれを決して活字のみの暗記に決してとどめることなく必ず演習をやっておくことである。 欲をいえば第三に(1)または(2)に対する応用まで手をひろげたい。 そうでなければ薬学のなかで物理化学的要素を身につけることは将来とも非常な困難をともなうであろうから。 つまり日進月歩の精密測定機器の理論や技術の習得さえも甚だ覚束ないことになる。 入門書として比較的短期間で精読できる書物をつぎにあげてみよう。
 1)吉岡:改著物理化学大要(養堅堂)
 2)小野:物理化学 I 、II (共立出版)
 3)北原:薬品物理化学(広川書店)
 最近の物理化学の発達を豊富に織り込んだ参考書ないしは教科書もぜひ必要である。 この要望に応えていくつかの英語で書かれたすぐれた書物の日本語訳が出版されている。
 4)ムーア:新物理化学上、下(東京化学同人)
 5)バーロ−:物理化学上、下(東京化学同人)
 6)カステラン:物理化学上、下(東京化学同人)
 演習書としては成るだけコンパクトなものがよい。
 7)小野:物理化学演習(共立出版)
 8)藤代:新物理化学問題の解き方(東京化学同人)
 9)山本:物理化学演習(産業図書)
   さて習得した物理化学的要素はあくまでも薬学的に応用発展させなければ意義がない。このための手引書は数多い。
 10)大岩:初等量子化学−その計算と理論−(化学同人)
 11)稲本:有機反応速度論入門(広川書店)
 12)大木:有機化学における物理的方法1〜10(共立出版)
 13)ドーズ:生物物理化学基礎と演習(共立出版)
 14)山辺:医薬品物理化学(朝倉書店)
 15)中垣:製剤物理化学(朝倉書店)
 最後に比較的読みやすい価格の廉価な洋書も示しておこう。
 16)A.F.Frost : Kinetics and Mechanism.(Wiley)
 17)A.N.Martin : Physical Pharmacy.(Lea)
 18)A.Eescigno : Drug and Tracer Kinetics.(Blaisdell)
 19)E.J.Ariens : Physico Chemical Aspects of Drug Action.(Pergamon)
 20)D.S.Riggs : The Mathematical Approach to Physiological Problems.(MIT)
                (薬学部教授)
     
          (昭和46年5月〜6月)
☆ 受贈図書
   5月11日、香江氏より古書799冊(和本796冊、洋書3冊)の寄贈をうけた。
☆ 図書委員会
   5月15日 1.第二部図書費の配分について
         2.発注状況報告
         3.個人研究用参考図書受付状況
         4.研究設備補助申込分選考
☆ 業務ニュース
  夏季休暇期間中の休館および開館時間について
  ・8月13日(金)から16日(月)は盆休みのため休館します。
  ・休暇期間中の水・土曜日は、毎週正午までです。
  ・平和台分室は毎週火・金確日のみ出納業務をします。
  夏季休暇期間中の長期貸出について
  ・夏季休暇期間中は、つぎのとおり長期貸出を行ないます。
   期 間 7月5日(月)〜9月11日(土)
   貸出冊数 和書2冊、洋書1冊、計3冊まで


福岡大学図書館報 No.5 1971年6月25日発行
編集発行・福岡大学図書館(福岡市七隈11, TEL092-87-6631)


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