ブリガム・ヤング大学図書館での体験
山下 和彦

 図書館の正式名称はハロルド・B・リー図書館(Harold B Lee Library)といった。地上3階地下2階のかなり大きな建物である。私が始めてここを利用したのは、大学に到着後3週間程してからのことであった。英語クラスでコンピュータによる学習法が紹介され、セルフスタディとして随分利用した。手続きは極めて簡単で名前を登録するだけで自分の都合の良い時に自由に使えた。英語の他、スペイン語、フランス語、ドイツ語などのプログラムも用意され、学生たちの利用頻度も高いように思えた。ただ残念ながら日本語プログラムはまだなかった。コンピュータ台数も数十台設置されており、部屋もかなり余裕があった。更にもう一点助かったのは、常にアドバイザーがおり、問題が解けずなかなか先に進まなかったり、機械の操作がわからない時にはいつでも質問ができたことである。
 何回か利用するうちに隣のコーナーにテレビが数十台並んでいることに気付いた。コンピュータコーナーもそうだが部屋のレイアウトは極めて機能的でかつ美しかった。そのため他から邪魔されることはない。テレビコーナーではTV番組と音楽(ラジオとテープ)プログラムが選択できた。メインカウンター(受付)にテレビが数台並び全米各局の番組が随時放映されており、私も骨休みによくそこでヘッドホンをかけながら気分転換をしたものである。
 次に紹介するのは各地域コーナーである。ヨーロピアンコーナー、サウスアメリカンコーナー、アジアンコーナーといった具合のコーナーがかなりのスペースで設置されていた。そこには各国の新聞、雑誌をはじめ多くの文献が並んでいた。私もアジアンコーナーで文藝春秋や中央公論によく目を通したものである。国際交流の下地が備わっていることに感心させられた。留学生のためはもちろんのことアメリカ人学生の勉強にも大いに役立つことであろう。文献も政治、経済、文学、教育、工業、産業、スポーツなどあらゆるジャンルのものが揃えられていた。担当者の努力が窺われる。

  次にコピーコーナーを紹介したい。1階にあったそのコーナーは常に利用者が多かった。コピー機は10台位あっただろう。有料ではあるがセルフサービスのため、格安の値段で利用できる。レファレンスコーナー以外の書物はそこでコピーしていた。順番を待つといっても長くても5分程度であった。ちなみにテスト前の異常なるコピー利用は見受けなかった。
 コピーコーナーの隣室はタイプ(ワープロ)コーナーであった。無料で利用できたのがうれしい。次に個室制度を紹介する。これは日本でも最近増えてきたようだが、ブリガム・ヤング大学では大学院生と教員のために用意していた。数ははっきりつかめないが、各階に10室で50室位はあったのではないか。
 最後に視聴覚センターを紹介したい。ここには帰国後も世話になった。なにしろあらゆるジャンルの16mmフィルム、ビデオテープ、カセットテープが揃っていた。教員たちは授業で何かを使用したい時はカタログを見、電話でセンターに申し込む。そうすると授業時にセンターからそのフィルムが教室に届けられるのである。またセンターでは個室がいくつもあり、そこでフィルムやテープを見ることもできた。何本か帰国後注文し、そのセンターを通じて福大にも送ってもらっている。
 まとまりなく紹介したが、とにかく機能的なゆとりのある図書館であった。いすもゆったりとしていて実に快適であった。開館時間は6:00 a.m〜10:00 p.mまでだったと思う。ソフト面でもハード面でも利用者本位の図書館という印象が強く残っている。
(体育学部 講師)


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