医学情報センター 岩崎宏・金替賢二郎
 はじめに
 福岡大学医学情報センター(Fukuoka University Center of Medical Information)は高度の情報化社会に対応し、文字情報だけでなく、本物の医学資料の展示やオーディオ・ビジュアル技術の活用によって、新しい正確な医学情報を提供するために、昭和59年6月、本学創立50周年記念事業の一環として設立されました。センターには図書館部門(医学部分館)のほかに、視聴覚部門、資料展示部門、研究・研修部門、写真部門があり、各種医学資料・情報の収集、作製、展示および総合的利用の機能を備えており、医学教育、卒後研修、診療、および研究のために、活発に利用されています。今回は図書館部門以外の機能について簡単に紹介させていただきます。
 1.視聴覚教育システム
 4階の視聴覚部門は、医学のオーディオ・ビジュアル(AV)情報に対応した医学教育改善策として、医学教育機器のシステム化が図られ、学習記憶の定着のためにvividな教材、資料を提示できるように工夫されています。システムの中心は教材提示用マスターブースと28の学生用ブース(2人掛け56席)から成り立っています。講義者はマスターからの簡単な操作により、動的・静的なさまざまな資料をテレビを通して学生に提示することができます。
 マスターブースには、三管式カメラを組み込んだ教材提示装置のほか、各種VTR装置、ビデオポインター、アナライザーシステム、インターホン設備を備え、

教育効果を一層高めています。最近は講義ばかりでなく、各種カンファレンスや学会の予行演習、オリエンテーションなどにも有効に活用されています。また学生用ブースは単独でも利用できるように、VHSビデオ装置を組み込み、自習機能を備えています。
 2.ビデオソフトの自主制作
 各講座・研究室の要望に密着した教材用ビデオソフトを作製するために、三管式カメラを備えたスタジオと防音作業室が整備されています。ビデオ撮影装置、編集装置、ダビング装置、特殊効果装置、コンピューターを利用しての文字発生装置など、優れた画像音響処理技術を駆使して、本学特有の症例を編集したビデオが学会などでも大変好評を得ています。カラースライドや画像資料などを録画する静止画ブースは、ビデオディスクにファイルされ、コンピューターにより検索できます。
 3.AVソフトライブラリーの利用
 資料室には2000種、6000件に及ぶ内外市販ソフトのほか、AV作業室で作製する独自のビデオ教材などの多様な情報を所蔵して、教育に活用されています。また視聴覚教材を利用した、学習会・研究会・講演会・CPCなどのために、4階映写室、5階カンファレンス室、ビデオ室、6階カンファレンスなども設置しています。
 4.自主プログラムによる有線テレビ放送
 センター定時放送は、運営小委員会が中心となって編成したプログラムに基づいて、昼間の2時間、各講座や学生控室へ、医学関連内容のビデオ放送をしており、医学情報センターの情報伝達の媒体としての機能を一層高めています。さらにセンター棟屋上に設置した6mパラボラアンテナは外国放送を受信して英語のトレーニングや海外事情を伝えています。
 5.医学資料展示部門
 資料展示部門では標本展示室にパネルや臓器標本その他の資料が展示され、生の資料に触れての学習が可能です。医学医療史展示コーナーは本学教職員や学生の父兄から提供された、貴重な寄贈品を含め、明治・大正時代の医療器具や文書類が展示されています。
(岩崎:医学部教授・金替:医学部事務課長補佐)


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