特集 図書館を知ろう3
貴重書の紹介
福岡大学図書館では、
「江戸・明治漢詩文コレクション」 「 江戸時代九州文献コレクション」
「ヨーロッパ法コレクション」 「 グリム兄弟コレクション」 をはじめ、貴重なコレクションを所蔵しています。

今回は、解剖学・医学関係コレクションをご紹介します。
なお、今回紹介のコレクションは、8月開催のオープンキャンパスの際、展示しますので、
興味のある方は、是非ご覧ください。
解剖学・医学関係コレクション 解體新書 ファブリカ
杉田玄白や前野良沢らの尽力により出版され、日本の医学の発展に寄与した『解體新書』。
また、その『解體新書』より200年以上前に出版され、医学史に大きな功績を残し芸術的にも高く評価されている『ファブリカ』。
福岡大学図書館では、この貴重な両資料を所蔵しています。
解體新書
 本書はオランダ語の『ターヘル・アナトミア』(俗称。本来の書名は『Ontleedkundige Tafelen』で“解剖図表”の意味。)の本文を杉田玄白らが漢訳したもの。
 ドイツの医学者クルムスの“Anatomische Tabellen”が原著であり、『解體新書』はその重訳となる。杉田らは小塚原刑場で刑死者の腑分け(解剖)を見学し、同書の内臓図の正確さに驚嘆し、オランダ語の辞書も無い時代に3年をかけて翻訳した。日本で最初の西洋医学翻訳書で、神経、軟骨、動脈などの訳語を造り出した。
 なお、誤訳も多かったため、52年後に大槻玄沢により訳し直された『重訂解體新書』が出版された。
ファブリカ
 ファブリカは、アンドレアス・ヴェサリウス(Andreas Vesalius,1514-1561)が1543年に27歳の若さで著した解剖書である。解體新書の約230年前に刊行されている。
 原書はラテン語で全7巻からなり、本文と索引を合わせて700頁を超える大著である。
 ファブリカが出版された16世紀頃のヨーロッパはルネサンスの最盛期であり、解剖図は非常に芸術的・美術的要素が強く、迫力が感じられる。