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![]() なかでも、1479年に制定された『ニュルンベルク改革都市法典』は、もっとも重要なものである。この法典は、その後、多くの地域で模範とされた。加えて、この法典は、印刷という方法によって公布された、ドイツで最初の法典であった。 福岡大学所蔵本は、1482年にニュルンベルクのアントン=コーベルガー(1440年-1513年)の工房で印刷された、いわゆるインキュナブラと推定される。インキュナブラとは、ラテン語で「揺籃期」の意味であり、西洋印刷技術史上は、1500年以前に出版された活字本を指す(インキュナブラの、わが国における所蔵状況は、雪嶋宏一『本邦所在インキュナブラ目録』第2版 ![]() 標題紙の木版画は、ミヒャエル=ヴォールゲムート(1434年-1519年)による、とされる。ヴォールゲムートの工房では、かのアルブレヒト=デューラーもまた修業したことがあった(雪嶋宏一『早稲田大学図書館報』No.42)。 中央には神聖ローマ帝国の紋章が、そして、その下左右には、ニュルンベルクの紋章が配されている。左右に対峙するのは、ニュルンベルクの2名の守護聖人である。向かって左は、聖セバルドゥスである。向かって右は、聖ローレンツである。かれらは、こんにちなお、ニュルンベルクを代表する2つの教会に、それぞれの名をとどめている。 |
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