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成就の外は、祈て、仏神に御苦労をかけぬものなるべし。 ○仏神は、敬ひ、尊びて、疎略にせぬ事とのみ心得て、常には近づかぬものなるべし。 何の書に斯(かく)あり、何の経に斯く見へたり、などゝ、押てきわめぬことなり。 其職の僧(そう)や、神主(かんぬし)に問ひて、祭るべし。聊(いさゝか)も、私の意を用べからず。 ○仏事をなすには、在(いま)せるごとくにするものから、其、霊(れゐ)の好(このむ)所を執行(とりおこな)ふが、作善(さぜん)なるべし。 一族(ぞく)の外は、其霊のしたしくせし人を招(まね)くべし。先祖を祭には、遠き縁類(ゑんるい)までもあつまり、したしびを見せ奉るが第一なるべし。 不和(ふは)なる一族あらば、年忌の前に和睦(わぼく)して、共(とも)に祭をなすべし。 田舎には、いさゝかの事にて不通(ふつう)と |