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「はじめに」 松本一郎 『筑豊の炭鉱札』 私家版 1988年 

   ヤマ特有の換算値で支払われた炭鉱札は、その地で炭坑が操業していた証しである。今日現存する炭鉱札を見るときれいな札もあるが、うす汚れた札が一般に多い。このうす汚れた炭鉱札は、明治・大正・昭和と三代を通じて残存した札で、納屋制度の中で血と汗にまみれ精一杯に生きた男女、その坑夫の生活と苦楽を共に味わい、生活に密着した貴重な金券であったということができる。かつて最大の炭田であった筑豊の鉱夫達が手にして使った金券である。(イメージ画像)「筑豊の炭鉱札」の本と小倉炭鉱のシート