福岡大学図書館ヨーロッパ法コレクション
法学の源流をたずねて-すべての法はローマ法に通ず-
  トップページ資料と解説年表出版地・出版年ギャラリー参考文献
第1部 ヨーロッパ法文化の基礎としてのローマ法・カトリック教会法  
 
No.5
J.ゴドフロア版『テオドシウス勅法類集』


Codex Theodosianus : cum perpetuis commentariis Iacobi Gothofredi ... : Praemittuntur chronologia accuratior, cum chronico historico, & prolegomena : ... Opus posthumum, ... recognitum & ordinatum ... opera et studio Antonii Marvillii ... Tomus primus.
Lugduni : Sumptibus I.-A. Huguetan & M.-A. Ravaud, 1665.
[29] leaves, cxcix, 462 p. ; 36 cm.(fol.)
所蔵情報(OPAC)別ウィンドウで開きます
 
前へ
第1部目次へ
次へ
標題紙
画像をクリックすると拡大表示します
  標題紙中央部分 『テオドシウス勅法類集』は、東ローマ帝国皇帝テオドシウス2世(在位402年-450年)が438年に公布した、かれにいたる歴代ローマ皇帝の勅法集成である。
 『テオドシウス勅法類集』は、その後、『ユースティーニアーヌス勅法類集』にとってかわられることになるが、西ローマ帝国滅亡後の西ヨーロッパ地域では、『西ゴート王国のローマ人法典』(別名『アラリックの簡単書』)などに引き継がれた。
 『テオドシウス勅法類集』は、一方においては、『ユースティーニアーヌス勅法類集』を理解するうえで、また、同時に、他方においては、初期中世ヨーロッパの法状況を理解するうえで、不可欠の史料と言わねばならない。
 フランスのジャック=ゴドフロア(1587年-1652年)は、『テオドシウス勅法類集』全体の復元をくわだて、詳しい注釈を付した。その成果は、死後1665年になって出版された。
 福岡大学図書館は、1665年の初版本を所蔵する(ただし、第2巻以降は新版)。これを出版したのは、リヨンの出版業家系であったジャン=アントワーヌ=ユグダンおよびマルク=アントワーヌ=ラヴォであった。標題紙左右に位置する二人のうち、向かって左は、天文学者プトレマイオス、同じく右は、幾何学の祖エウクレイデス(ユークリッド)である。右から突き出た神の手が天球を支える棒をつかむ。中央の帯には「森羅万象は、あたかもヤーウェ(エホバ)の手中にある塵(ちり)のごとし」とある。
 


Copyright(C) 2006 Fukuoka University Library. All Rights Reserved.