26(B).人物略画式【じんぶつりゃくがしき】(外)
(刊)大本一巻一冊
寛政十一年(1799)初冬刊
(江戸)恵斎【けいさい】筆
江戸 須原屋市兵衛【すはらや・いちべえ】板
[江戸]春風堂野代柳湖【しゅんぷうどう・のしろ・りゅうこ】[刻]
彩色版
改刻本

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序文に「むらぎものこゝろの外に工なせるは、この巻ぞよ。さればはやく一二編ありて、
よのすき人もまたなくめであへれば、こたび猶のこれるふしを拾ひてこの編となせり。是のはしにゆゑよし書てよといへど、
先にもいへばくだくだしくてもらしつ。いと世はあがりたれど、かの絵合の巻によになくめづらしき限りをかゝせ給へれば、
今めかしく花やかさはまされりとなんいへるはこれらをいふにや」というので24.『略画式』
25.『鳥獣略画式』を一、二編と数えるか。
ただしこの巻に収められる大名行列図や盲人、山伏の行列図などは恵斎略画の中でも最も良く親しまれたものであり、
その意味でも略画式モノの代表作といえよう。秋圃が3『つはものつくし』に踏襲した図柄や
4『わすれくさ』の群集処理も、
この巻から取っている。
(A).は初版本。(B).は明らかな改刻本。(C).は更にその中から抜粋して、小型の折帖に仕立てた
もの。三種を数えるのも、その好評を立証するものであろう。