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11(A).繪本吾嬬鏡【えほんあづまかがみ】(外)

(刊)半紙本三巻三冊
天明七年(1787)正月序
(江戸)万象亭【まんぞうてい】(森島中良【もりしま・ちゅうりょう】)[編]
(江戸)北尾三二政美【きたお・さんじ・まさよし】画
(江戸)天柱門人花女君美【てんちゅうもんじん・かじょ・きみよし】書
江戸 仙鶴堂 鶴屋喜右衛門【せんかくどう つるや・きえもん】[板]

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11(B).繪本吾嬬鏡【えほんあづまかがみ】(外)

(刊)半紙本三巻合一冊
天明七年(1787)孟春序
(江戸)万象亭【まんぞうてい】[編]
(江戸)北尾三二政美【きたお・さんじ・まさよし】画
(江戸)天柱門人花女君美【てんちゅうもんじん・かじょ・きみよし】書
江戸 仙鶴堂 鶴屋喜右衛門【せんかくどう つるや・きえもん】[板]
再版本
彩色版

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    初代・森羅万象編の当代の狂歌や狂詩を載せた江戸名所図を中心とした絵本。 漆山又四郎氏によると、同年刊の恵斎画・万象解説『(角書)京都名所絵本都の錦』に対しての江戸名所図であるという (『近世の絵本』)。それは序文「御【おん】の字付御江戸の名所、名にし江戸絵師に筆を揮【ふる】はせ、江戸ッ子の江戸訛 【なまり】を添【そへ】しめて、三冊の草紙となし絵本吾嬬鏡と号【なづけ】しは何ンでも角でも引ッくるめて天ン下一と いふ事なり 丁未孟春 根元江戸前隠士 万象亭述(花押)」という威勢の良い、江戸っ子堅気の万象の序文によるものか。
    天明七年初版は本書の如くに薄墨入で再版本は彩色版となる((B)本)。 ちなみに弘化四年版も存在するか(『国書総目録』)。本文は全丁に恵斎の絵が入り、上巻「三縁山、愛宕山」 他計七景、中巻「牛島秋葉、三囲」他計九景、下巻「真乳山」「上野」他計八景、総計二五景。各名所にちなんだ万象 (竹杖津軽)、馬場金埒らの狂歌・狂詩が寄せられ、画と共に鑑賞できる。