紫式部ゆかりの地めぐり

紫式部ゆかりの地めぐり

近江八景おうみはっけい

『源氏物語』の着想を得たと伝わる石山寺のほか、父藤原為時の越前赴任に帯同し琵琶湖上から見た風景を和歌に詠むなど、紫式部とゆかりの深い近江の地。湖畔の景勝地を、中国の瀟湘八景に模して選んだとされる「近江八景」は詩歌や画題として人気。

近江八景
近江八景
源氏物語絵尽大意抄 / 渓斎英泉画

石山寺いしやまでら

天平勝宝年間に聖武天皇の勅により良弁が開基したと伝わる。近江八景のひとつ「石山の秋月」で知られる観月の名所。参籠していた紫式部が、琵琶湖に映る月を見て『源氏物語』の着想を得たと伝わる。源氏物語を執筆したとされる「源氏の間」や、執筆に使用したという硯も有名。

石山寺
石山寺

三井寺みいでら

天台宗寺門派の総本山。紫式部の叔父と異母兄弟が三井寺の僧侶となっており、父藤原為時もこの寺で出家したとされる。

三井寺

浮御堂うきみどう

恵心僧都源信が湖上の安全と衆生済度を願い建立したと伝わる。紫式部は「手習巻」で浮舟の女君を救う「横川の僧都」に、源信の面影を重ねたといわれる。

浮御堂

日吉大社ひよしたいしゃ

比叡山の東麓に鎮座する日吉(日枝)神社・山王社の総本社で、古来より都の表鬼門を守護する。比叡山延暦寺とゆかりが深く、「賢木巻」や「澪標巻」など、『源氏物語』でも度々描かれる法会「法華八講」を神前で営む祭事「山王礼拝講」が行われる。

日吉大社

唐崎神社からさきじんじゃ

霊松「唐崎の松」で名高い日吉神社の摂社。朝廷で行事を行う際に祓いを行った「祓いの聖地」として知られ、『御堂関白記』に藤原道長が唐崎に祓いに出かけたとの記載、『源氏物語』の「少女巻」に光源氏の家来の娘が唐崎で祓いを受ける描写がある。

唐崎神社

清水寺きよみずでら

音羽山の断崖に張り出す「清水の舞台」で知られる寺院。「清水の観音」として広く信仰され、紫式部も上東門院彰子の病気平癒祈願のため参詣。寛永6(1629)年の大火により建物の多くが焼失したが、徳川家光の寄進によって再建された。

宇治うじ

『源氏物語』最後の十帖「宇治十帖」の主な舞台。山水の景勝地として知られ、光源氏のモデルのひとりとされる源融も別荘「宇治院」を構えた。宇治院はのちに、藤原道長の別荘「宇治殿」となり、その子頼道によって寺に改められ「平等院」と名付けられた。鳳凰堂と称される華麗な本堂は必見!

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